「ショコラ」
2002年6月8日『ショコラ』
[Chocolat]
2000年【米】 監督 :ラッセ・ハルストレム
男優 :ジョニー・デップ
女優 :ジュリエット・ビノシュ
:ジュディ・デンチ
:レナ・オリン
<ストーリー>
北風の強いある冬の日、古い伝統が根付く村に、謎めいた美女が娘を連れて越してくる。彼女は見たこともないような美味しそうなチョコレートの店をオープンし、楽しむことをを禁じられてきた保守的な村の人々に変化をもたらしてゆくのだが、伝統と教会を守ろうと意固地になる村長は、教会に行かない彼女を目の仇にする。
<感想>
大人の寓話です。ファンタジーとしてとらえたいですね。1951年、フランスの小さな小さな村、というのを考慮しても、リアリティに欠けすぎ・・・
主人公の女性が、なぜ、闘いながら旅暮らしを続けるのかが、説明不足なように思う。チョコを売って生計を立て、人々にチョコを愛してもらいたいだけなら、パリなり、ナポリなり、享楽的な土地はいくらでもあるはず。実際、彼女が前にいたのはお菓子の街、ウィーンだった。
母親から受け継いだ、旅の薬売りの血がそうさせる、と?このあたりをもっと丁寧に描いてほしかったように思う。リュックの母親の急変ぶりにも、疑問が残る。彼女の内面の葛藤がもっと見たかった。
美味しいものを食べたり、楽しんだりすることを罪と考える、中世的なキリスト教の狂信的な信者の
可笑しさばかりが全面に出てしまい、「これ、コメディ・・?」とやや宙ぶらりんな印象。
だが!ラストの神父の説教に、この映画のすべてが集約されている。禁じること、拒むことよりも、
受け入れることのほうが、難しく、そして、大切であるということ・・・。
ところで、これ、ジャンルがラブストーリーになってるんですが、ジョニー・デップ演じるボヘミアンと主人公との恋は、ストーリーの時間を延ばしただけであまり重要ではなかったような・・・・
テーマが単純なだけに、120分は長かったかな。
ヒューマンドラマのラッセ・ハルストレム 監督♪ (「ギルバート・グレイプ」「サイダー・ハウス・ルール」)。監督の、どの映画にも共通する、「人は、きっと人によって、変わってゆける」という、
人間への愛と期待が、この映画にも、よく表現されていたと思います。
小さな街にある日変わり者がやってきて、というのはよくあるテーマなだけに(ギルバート・グレイプが典型)、同じテーマでいくつも観ている私には、やや物足りなかったです。
でも、人々の笑顔が、とてもいい。ハッピーエンドの映画が観たい!という方には、とてもおすすめ♪
私が印象に残っているのは、旅の民だった主人公の母親の遺灰を、北風に乗せて飛ばすシーンですね。
彼女は、心の薬屋さん。病気のないところ(もともと享楽的な土地)には自分は要らない、と、暗い街にHappyを運び続けてきたのだろう。先祖伝来の生き方で。でも、彼女の旅は、彼女自身が、Happyになった土地で、終わるのだ。
そんな、ファンタジー。それもステキだ。
[Chocolat]
2000年【米】 監督 :ラッセ・ハルストレム
男優 :ジョニー・デップ
女優 :ジュリエット・ビノシュ
:ジュディ・デンチ
:レナ・オリン
<ストーリー>
北風の強いある冬の日、古い伝統が根付く村に、謎めいた美女が娘を連れて越してくる。彼女は見たこともないような美味しそうなチョコレートの店をオープンし、楽しむことをを禁じられてきた保守的な村の人々に変化をもたらしてゆくのだが、伝統と教会を守ろうと意固地になる村長は、教会に行かない彼女を目の仇にする。
<感想>
大人の寓話です。ファンタジーとしてとらえたいですね。1951年、フランスの小さな小さな村、というのを考慮しても、リアリティに欠けすぎ・・・
主人公の女性が、なぜ、闘いながら旅暮らしを続けるのかが、説明不足なように思う。チョコを売って生計を立て、人々にチョコを愛してもらいたいだけなら、パリなり、ナポリなり、享楽的な土地はいくらでもあるはず。実際、彼女が前にいたのはお菓子の街、ウィーンだった。
母親から受け継いだ、旅の薬売りの血がそうさせる、と?このあたりをもっと丁寧に描いてほしかったように思う。リュックの母親の急変ぶりにも、疑問が残る。彼女の内面の葛藤がもっと見たかった。
美味しいものを食べたり、楽しんだりすることを罪と考える、中世的なキリスト教の狂信的な信者の
可笑しさばかりが全面に出てしまい、「これ、コメディ・・?」とやや宙ぶらりんな印象。
だが!ラストの神父の説教に、この映画のすべてが集約されている。禁じること、拒むことよりも、
受け入れることのほうが、難しく、そして、大切であるということ・・・。
ところで、これ、ジャンルがラブストーリーになってるんですが、ジョニー・デップ演じるボヘミアンと主人公との恋は、ストーリーの時間を延ばしただけであまり重要ではなかったような・・・・
テーマが単純なだけに、120分は長かったかな。
ヒューマンドラマのラッセ・ハルストレム 監督♪ (「ギルバート・グレイプ」「サイダー・ハウス・ルール」)。監督の、どの映画にも共通する、「人は、きっと人によって、変わってゆける」という、
人間への愛と期待が、この映画にも、よく表現されていたと思います。
小さな街にある日変わり者がやってきて、というのはよくあるテーマなだけに(ギルバート・グレイプが典型)、同じテーマでいくつも観ている私には、やや物足りなかったです。
でも、人々の笑顔が、とてもいい。ハッピーエンドの映画が観たい!という方には、とてもおすすめ♪
私が印象に残っているのは、旅の民だった主人公の母親の遺灰を、北風に乗せて飛ばすシーンですね。
彼女は、心の薬屋さん。病気のないところ(もともと享楽的な土地)には自分は要らない、と、暗い街にHappyを運び続けてきたのだろう。先祖伝来の生き方で。でも、彼女の旅は、彼女自身が、Happyになった土地で、終わるのだ。
そんな、ファンタジー。それもステキだ。
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