「シッピングニュース」
2002年9月1日「シッピング・ニュース」
[The Shipping News]
2001年【米】 監督 :ラッセ・ハルストレム
男優 :ケビン・スペイシー
女優 :ジュリアン・ムーア
<ストーリー>
冴えない中年男クオイルは両親には自殺され妻には
捨てられた上、死なれる。呆然とする彼のもとを、
叔母アグニスが訪れ、クオイル家の故郷、大西洋を臨む最果ての凍てつく島、ニューファンドランド島
へ彼と彼の幼い娘バニーを連れていく。ボロボロのアグニスの生家で3人の生活が始まる。
クオイルは地元の新聞社でシッピングニュース(船の島への出入りの記録)を担当することに。
温かい仲間にも恵まれ、美しい未亡人ウェイヴィとも心を通わせていくが、島に慣れるにつれ、クオイル家の呪われた過去を知ることとなる・・・・
そして、島に大嵐が・・・・。
<感想>
ハルストレム監督らしい。「ギルバート・グレイプ」「サイダーハウスルール」「ショコラ」と
観てきたが、一貫して、監督のテーマは「呪縛からの解放と再生」だ。
『家』で思い出すのはやはり「ギルバート・グレイプ」だろうか。「ギルバート・・」では主人公自らが壊した。
今回の「解放」は、主人公の自力によるものではない。そこを、「情けない」と解釈する意見も多いようだが、私の感想は違う。
ギルバートを縛っていたのは、今、生きている家族だった。
クオイルは?自分のものではない、親の、祖先の『過去』だ。
人知の及ばない不思議はきっとある。
クオイルのラストのセリフは、清々しくさえ、あった。
冬しかないと思っていた氷の島にも、夏が来て樹に
美味な実をつけることをウェイヴィが語るラストシーンに、ハルストレム監督特有の「慈愛」を感じる幕切れであった。
どんな頑丈な綱も引っぱり続ければいつかほころびちぎれ、どんなに固い氷も、『光』がそこに射すのなら、溶けて消える。
・・・そう信じるから、人はどんな過酷な運命でも
前を向いて生きていける。
[The Shipping News]
2001年【米】 監督 :ラッセ・ハルストレム
男優 :ケビン・スペイシー
女優 :ジュリアン・ムーア
<ストーリー>
冴えない中年男クオイルは両親には自殺され妻には
捨てられた上、死なれる。呆然とする彼のもとを、
叔母アグニスが訪れ、クオイル家の故郷、大西洋を臨む最果ての凍てつく島、ニューファンドランド島
へ彼と彼の幼い娘バニーを連れていく。ボロボロのアグニスの生家で3人の生活が始まる。
クオイルは地元の新聞社でシッピングニュース(船の島への出入りの記録)を担当することに。
温かい仲間にも恵まれ、美しい未亡人ウェイヴィとも心を通わせていくが、島に慣れるにつれ、クオイル家の呪われた過去を知ることとなる・・・・
そして、島に大嵐が・・・・。
<感想>
ハルストレム監督らしい。「ギルバート・グレイプ」「サイダーハウスルール」「ショコラ」と
観てきたが、一貫して、監督のテーマは「呪縛からの解放と再生」だ。
『家』で思い出すのはやはり「ギルバート・グレイプ」だろうか。「ギルバート・・」では主人公自らが壊した。
今回の「解放」は、主人公の自力によるものではない。そこを、「情けない」と解釈する意見も多いようだが、私の感想は違う。
ギルバートを縛っていたのは、今、生きている家族だった。
クオイルは?自分のものではない、親の、祖先の『過去』だ。
人知の及ばない不思議はきっとある。
クオイルのラストのセリフは、清々しくさえ、あった。
冬しかないと思っていた氷の島にも、夏が来て樹に
美味な実をつけることをウェイヴィが語るラストシーンに、ハルストレム監督特有の「慈愛」を感じる幕切れであった。
どんな頑丈な綱も引っぱり続ければいつかほころびちぎれ、どんなに固い氷も、『光』がそこに射すのなら、溶けて消える。
・・・そう信じるから、人はどんな過酷な運命でも
前を向いて生きていける。
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